シュマグ
降水量が少なく乾燥していて、昼は強い紫外線、風が吹けば砂混じり、夜になればがっつり冷え込むと日本の夏も真っ青な地獄のような気候が特徴の中央アジアから北アフリカ。
そのエリアにおいて古くからその気候に対応すべく使われてきたのがシュマグ/Shemaghです。
甘く撚った綿糸を千鳥格子のような模様を混ぜながらふわっーと甘く織る事でその柄が空気の層を作り高い保温性を、またその層によって細かい砂を通さないという特徴があり、現地の方の多くが季節を問わず今も日用品として使用されています。
んでこれなんで遠く離れたアメリカを経由して日本に?って話なんですが、そもそもにこのシュマグの有用性に目をつけたのが現地に派遣されていたイギリスの特殊部隊SASの隊員さん。
これ顔に巻いたらうっぜぇ砂入らねぇし、首に巻いてりゃ日除けになるし、怪我した時には三角巾にもなるじゃんよ!とすっかり気に入り現地調達。
のちにNATO軍で正式に採用され、多国籍軍経由だか同じ理由でか、アメリカ軍の一部の部隊も手に入れるようになり、それなら現地で作られとるもん輸入するでぇとミリタリーウェア大手のロスコがローカルメイドのこれを輸入しはじめアメリカ国内やイギリスのサープラスストアに流通するようになり......。
息してる?無理しないでね?長いよね?
まぁそんな感じでどんぶらこ、どんぶらこと極東日本にたどり着いたのであります。
余談ですが現地で流通しているのものは白x黒ないし白x赤のものがほとんどで、これ無地だったらもっと使いやすいのに...いっそのこと染めちゃうかぁ!なんて言ってたたらロスコさんが気を効かせて作ってくださったモデルなのであります。もちろん生産は変わらずローカルメイド。
バンダナの約二倍ちょっとという大判サイズ(110cm x 110cm)も特徴で、そのサイズ故に頭、顔、首をそっくり覆えるし、非常に暖かい。コットンだからチクチクしないし、洗濯機でガンガン洗えます。
対角線上で半分に織ってフードのように差し込んだり
ぐるぐるっと首に巻いたり
忍者スタイルも。